A4 変形(298x210mm) | 80頁 | 並製本
論考:金子由紀子(国際芸術センター青森)、三本松倫代(神奈川県立近代美術館)、塚田優(批評家)
デザイン:古屋 貴広(ワークバンド)
言語:日英
発行:青森公立大学国際芸術センター青森(ACAC)
制作・発売:T&M Projects
ISBN: 978-4-909442-11-6
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線がうねり、にじみ、増殖し、重なり面を作り、形が生まれたかと思えば消えていく。線を描いては撮影し、撮影したコマをつないで映像にするドローイング・アニメーションの手法を用いた映像作品で知られる石田尚志は、時間を内包する動く絵として、空間を侵食する絵として、または線が生まれるその瞬間を捉える手段として、映像作品やライブパフォーマンスを表現の中心として活動してきました。
国際芸術センター青森(ACAC)で滞在制作をした石田は、弧を描いた特徴的な形をしているACACのギャラリーでの展示しました。本書はその記録制作集になります。
ギャラリー空間の構造と光を取り込みながら滞在制作したドローイング・アニメーションの新作を発表すると共に、初めての試みとして、平面を曲線で切り出し組み合わせた彫刻作品を発表。弧上に立ち上がる作品は、絵と映像、動と静、光と影、平面と立体、時間と空間など、様々な次元を行き来しながら、一つの線から生まれる豊かな世界へいざなうでしょう。
金子由紀子(国際芸術センター青森)、三本松倫代(神奈川県立近代美術館)、塚田優(批評家)の3者による論考ほか、石田氏と星野太(美学者)による「映画との遁走&mdash&mdash石田尚志のパフォーマンスについて」と題したトーク、ACACから石田氏へ質問を投げかけた「石田尚志インタビュー」も収録。
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石田尚志(Ishida Takashi)
画家/映像作家。1972年東京都生まれ。1990年より本格的な絵画制作、92年頃より映像制作を始める。以降、愛知芸術文化センターオリジナル映像作品《フーガの技法》(2001)、横浜美術館での滞在制作作品《海の壁-生成する庭》(2007)等で注目を集める。2007年に五島記念文化賞美術新人賞受賞。多摩美術大学准教授。